患者さんが薬を飲み続けられないのは、意志が弱いからではありません。
「その人に合った関わり方」に整えるだけで、服薬指導は、患者さんの生活に届くようになります。

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コーチング
2026/08/12
あなたの話、聴いてもらっていますか?  

患者中心の医療と言われ、患者さんに寄り添った服薬指導を——日々そう心掛けている薬剤師も多いのではないでしょうか。

 

十分に話を聴いてもらった患者さんは、笑顔で帰っていかれます。

 

内容だけでなく、気持ちまでしっかり聴いてもらえたとき、人は笑顔になるのだと思います。

 

でも、それは分かっていても理想論。

 

現実は、カウンターの向こうに待ちくたびれて不機嫌な患者さんの顔。

 

内心焦りながら「早く回さなきゃ」と思うほど、一人の患者さんにかけられる時間は削られていきます。

 

そして「いつまで待たせるんだ」というクレーム。

 

私たち薬剤師は、決して手を抜いているわけでも、のんびりやっているわけでもありません。

 

大学で4年、あるいは6年、学業と実習に追われ、アルバイトもままならないまま週5で通い、国家試験をパスして働いています。

 

基本、まじめな人種だと思うのです。

 

だからこそ、目の前の患者さんに向き合おうとすればするほど、向き合う時間がなくなっていく。

 

そんなジレンマの中にいます。

 

話を戻します。

 

話をしっかり聴いてもらえると、なぜ患者さんは笑顔になるのでしょうか。

 

それは、聴いてもらうことで人は「整う」からだと思います。

 

私たちコーチは、人の話を聴く対人支援のプロです。

 

そして、人の話を聴くためには、まず自分自身を整えること——自己基盤を整えることが基本だと知っています。

 

だから、コーチである私たち自身も、コーチングを受けます。

 

コーチにしっかり自分の話を聴いてもらい、整えていく。

 

それを日常的にしています。

 

聴くことのプロほど、実は「聴いてもらうこと」を大事にしている。

 

そう言うと、少し意外に感じるかもしれません。

 

でも、自分が満たされていない状態で、相手の話を本当の意味で聴くことは難しいのです。

 

あなたが誰かに自分の話をしっかり聴いてもらったのは、いつでしたか。

 

毎日忙しい中、患者さんの話を聴いている薬剤師の皆さん。

 

ぜひ、自分の話を聴いてもらう時間を、月に1時間だけでも持ってみませんか。

 

誰かのためではなく、自分のためだけの時間です。

 

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コミュニケーション
2026/08/09

「今日はどうしましたか?」

この声かけから会話をスタートしていませんか?

 

実はこれ、NGなんです。

 

多くの薬剤師が、この声かけから投薬をスタートしていると思います。でも、そのときの患者さんの表情、見たことはありますか?

 

「病院でも話したのに、またここで同じ話をしなきゃいけないの?」

「先生には話していますから」

 

そんな言葉を言われたり、言われなくても表情でそう訴えられたりしたこと、ありませんか?

 

私たち薬局薬剤師は、カルテを見ることができません。情報は処方箋のみ。


だから、この薬が患者さんの病状に合っているかを判断するために、患者さんご自身に尋ねる必要があるのです。

 

まるで探偵のように、処方箋から病状を推理して「この患者さん、風邪かな、それとも花粉症かな」と仮説を立てながら、話をスタートする。

そして会話の中から、この薬でいいのかを判断していく。

 

これが医薬分業の仕組みです。

 

私たち薬剤師はこの意味を知っています。でも、多くの患者さんにとっては、病院で話したことをまた聞かれるのは、単に面倒な二度手間でしかありません。

 

なぜそう感じてしまうのか。それは、患者さんが医薬分業の意味を知らないからです。

 

私たちは、この薬が目の前の患者さんの治療効果に合っているか、量は体(腎機能や肝機能、体重)に合っているか、飲み合わせはどうか——それをプロとして判断しています。すべては、患者さんの治療が安全に行われるためです。

 

一方、患者さんは薬を飲むことで病気を治療し、健康で快適な生活を送りたいと願っています。

 

薬剤師も患者さんも、薬を通して安心・安全な生活を送りたい。向かっている先は同じはずなのに、なぜこんなすれ違いが起きるのでしょうか。

 

薬局で薬剤師に「今日はどうしましたか?」と聞かれ、患者さんは「さっきも話したのに」と思いながら、嫌な気持ちになる。その言葉が口に出たり、表情に出たりすることもあります。

 

それを見た薬剤師は、悲しくなり、やる気が下がる。それが患者さんへの対応にも表れ、「居心地の悪い薬局」という印象につながっていく。

 

——このような悪循環。

 

ここまで読んでくださった方には、もう見えているかもしれません。さあ、どこを変えればいいのでしょうか。

 

この問題の原因は、薬剤師側は「今日はどうしましたか?」と聞く意味を知っていて、患者さん側はその意味を知らないという、情報のギャップにあります。

 

だとしたら、こう聞いてみませんか。

 

「私たちは処方箋の情報しかなく、診察室でのお話が分かりません。安全にお薬をお渡しするために、教えていただけますか。今日はどうしましたか?」

2026/08/05
「”感”にとらわれていませんか?|片づけと自分を責めない心のこと」  

健康を考えて、カロリー控えめの野菜たっぷりごはんを作った日。でもその分、ビールを飲みすぎて「あーあ、やっちゃった」と抱く罪悪感。

 

これって、誰にでもある感覚だと思うんです。

 

罪悪感を抱くこと自体は、自然なことで、悪いことではありません。問題は、その感情に"とらわれて"、自分を責め続けてしまうこと。

 

片づけやコーチングの現場では、これにとらわれている方に本当によく出会います。

 

正直に言うと、片づけなくても死にません。それでも「片づけなきゃ」「片づけられない私って…」と、毎日のように自分を責めている方が多いんです。

 

でも、片づけは時間を作って手を動かさないと片づきません。それはどんなに片づけが得意な整理収納アドバイザーでも同じ。つまり"苦手"かどうかではなく、"手を動かしたかどうか"の話なんです。

 

だとしたら、あなたを責めているのは「片づけが苦手だ」という事実ではなく、片づけ苦手"感"そのものにとらわれているだけかもしれません。

 

罪悪感、正義感、片づけ苦手感——それらはただの"感"。事実ではなく、感情です。

 

もし今、何かの"感"に振り回されていると感じたら、一度立ち止まって、自分に聞いてみてください。

 

「これは事実? それとも、とらわれているだけの"感"?」

 

その問いかけひとつで、少し肩の荷が下りるかもしれません。

 

もし一人で向き合うのが難しいと感じたら、コーチングや整理収納サポートで一緒に紐解いていくこともできます。まずは無料相談で、あなたの"感"についてお話ししてみませんか?


コーチング
2026/07/22
「教える」を手放したら、子どもは育った  

先日参加した「コーチングフロンティア2026」で、筑波大学蹴球部監督・小井土正亮さんのセッションを聞きました。三笘薫選手をはじめ多くのプロ選手を輩出してきた指導者です。

 

小井土監督が体現していたのは、「教える」を手放す指導。聞きながら、自分の子育てを思い出していました。

 

私は「家は巣のようなもの」だと思っていました。子どもを育て、巣立たせる場所。

だから子どもの成長の邪魔をしないようにと決めていたのに、現実にはつい口を出してしまう。

 

悩んでコーチングを学び、子どもの勉強に口を出すのをやめました。

得意な夫に丸投げして、最初はまだ口出ししていたけれど、最後には子どもがどこの学校を受験したのか、合格発表の日に知ったこともありました。

さすがに放置しすぎだったかもしれません(笑)。

 

親は保護者であって指導者ではない。

そう決めてからは、衣食住――特に食――には気を配り、子どもが「やりたい」と言った習い事はどんどんやらせました。

たとえ3か月で終わっても構わない。

子ども時代は、親の許可とお金がないと出会えない世界がたくさんあるから。

 

そこで出会う仲間や指導者が、子どもを育ててくれる。

指導は、その人たちにおまかせする。

 

コーチングと方眼ノートに出会い、私は「教えない教育」を知りました。

小井土監督の著書のタイトルも『「教える」を手放す』。

教育とは、クライアントや子どもが変化すること。

子どもが大人になるための橋渡しをして、私が伝えたことを子ども自身が次につなげられるようになる。

そこに必要なのは「答え」ではなく「問い」だと、コーチングから学びました。

 

「人は人中、田は田中」という言葉があります。
人は社会の中でこそ育つ。子どもの成長とともに、私も保護者としての視点から、コーチ・薬剤師・方眼ノートトレーナーという一個人としての視点へと、少しずつ関わり方をシフトさせているのだと気づいた一日でした。

コーチング
2026/07/20
コーチング × よく生きる  

【コーチングフロンティア2026 基調講演を聴いて】

コーチング × よく生きる

榎本英剛さん(よく生きる研究所 代表、CTIジャパン創立者)

 


 

心に響いたことは、3つ。

 

1つ目。

「内なる声」という言葉。

 

榎本さんは、「内なる声が聞こえたときは、それに従ってきた」

とおっしゃっていた。

 

私にとっての内なる声は、

整理収納アドバイザーになったときのこと。

 

「これを一生の仕事にできるなら、こんなに幸せなことはない」

そう思った。

 

開業届の出し方も分からないまま、

個人事業主になるという選択をした。

 

この選択が、確実に今の私をつくっている。

 

私にとって、内なる声に従うということは、

「それを選択する勇気」だったのかもしれない。

 

2つ目。

「自分の道に名前をつける」ということ。

 

言語化できないものは、取り扱うことができない。

 

名前がついていなければ、呼ぶこともできない。

 

でも名前がつけば、その人固有のもの。

 

つまり、自分だけのものになる。

 

「こうなったらいいな」という思いは、

言葉にしないままだと、そのまま消えてしまう。

 

コーチングは、その思いを言語化していく。

 

言葉になって初めて、

「ああなりたい」「こうなりたい」

という自分の道を、取り扱えるようになる。

 

人生の命名権は、自分にある。

 

そう、私は思います。

 

3つ目。

「よく生きる」とは何か。

 

自分の心に正直であること。

じゃないかな。

 

心の声を実現するために、考えながら、人生の中で体を使って形にしていく。

 

心に従い、

その心に名前をつけて、取り扱えるようにして、

命名した自分の人生を生きること。

 

それが、

「よく生きる」ということなのかもしれない。

 

つまり、

 

心の声を聞いて、

言葉にして、

実現していく。

 

これは、

コーチングでいつもやっていることと同じ。

 

クライアントの心の声を聞き、

まだ言葉になっていない思いを聞いて、

それを言葉にして実現していく。

 

コーチングは、

人がよりよく生きていくための手助けになる。

 

榎本さんの基調講演を聴いて、私が学び、感じたこと。

 せいりとせいとん 

整えると人生の使い道に気づく

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